◆父:井伊家22代 井伊直盛(いいなおもり)
◇母:新野左馬助親矩妹(にいのさまのすけちかのりいもうと)(祐椿尼・松岳院)
井伊直虎は、奥浜名湖の国人領主・井伊直盛の一人娘として生まれました。直盛には跡継ぎの男子がなく、従弟の井伊直親と直虎を結婚させて家督を継がせる予定でした。ところが今川義元によって直親の父親が殺され、自身も命を狙われたため、直親は信州に身を隠すこととなりました。信州に行ったきり何年たっても帰らぬ直親のことを、直虎は亡くなったと思い、菩提を弔うため出家し次郎法師を名乗りました。11年後、井伊谷に戻った直親は、家臣の奥山氏の娘と夫婦となり、やがて直政が生まれました。井伊家では1560年に桶狭間で直盛が戦死、1562年には直親が殺され、井伊家存続の危機に直面しました。井伊の名を継ぐ男子は幼い直政ただ一人だけとなると、ついに直虎は、直政(5歳)の後見人となり、井伊谷城の女城主として、難しい井伊家の舵取りをしました。その政治手腕は、徳政令の攻防にみられるように大変優れており、歴代当主に記名はないものの、直虎は井伊家受難の時代を守った女城主として、後世に語り継がれる人物となりました。直政を家康公に仕えさせた直虎は、1582年、その出世を見届け、心安らかに龍潭寺で亡くなりました。墓所は龍潭寺にあり、直親の隣で静かに眠っています。
平成27年度末には『徳川家康と井伊直虎』に関する郷土研究講座を企画しています。お楽しみに‼
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